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諸葛正弥の教育論
教育に関する持論や新しい教育のあり方について、教師として、または保護者として、様々な切り口でお話します。(元タイトル:子どもの才能を伸ばす教育を)
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【自ら考え、学ぶ授業をつくる】その3
自ら考えるには道具が必要です。

何の道具も持たずに考えろ、と言っても、
それは無茶な注文です。


考える、思考のための道具とは、言葉であり、知識です。


考えるということは、
母国語による、言語活動である、とも言えますし、
持っている知識を活用して、結び付けたり、比較を行なうこと、
であるとも言えるでしょう。


ですから、考えなさい、と言う前に、
知識という道具を与えておかなければならないですし、
母国語で話す、というトレーニングをして、
思考をするための下地を作っておかなければなりません。


では、知識はどのようにして獲得するのか。

最低限の言葉は反復によって獲得することになるでしょう。
そして、そうした言葉をいかに使う機会を作るのか、
ということによって、その定着や解釈の深さが変わってきます。

授業などにおいては、
知識を教えたなら、必ずそうした知識を使うこと、
それは単なるアウトプットだけでなく、
対話の中で使う機会を与える必要があります。


また、母国語で話すということは
とてもシンプルですが、意外と鍛えられていない、
というのが実情です。

まず、きちんと一文で話す習慣のある子が少ないのです。

ロジカルな会話が苦手な子に共通しているのが
「単語で話す」
「相手の背景を考えない」
という傾向にあります。

話をする相手にどのような知識的バックグラウンドがあるのか、
何を伝えれば共通理解を得られるのか、を考えず、
自分視点のみで話をするから伝わらない。

これは、普段の日常会話でもよくある光景で、
友人や学校の話をする際、固有名詞や省略した言葉を
同様に共有していない関係性の相手にも平気で使う、
という場合、やはり、相手にきちんと伝えるために、
筋道を立てて話をする上での前提条件が欠けているという顕著な例です。

そして、
「単語で話す」ということも同様です。


こうした場合、
大人はきちんと
分からない旨、伝える必要がありますし、
説明を求めるようにしなければなりません。

ちょっと考えれば分かる、
分かってあげないと可哀相、というのは
優しさではなく、甘さです。

社会に出て、何を言っているのか分からない、
と言われてしまう子を送り出すことが
本当に生きる力を育てている、と言えるのか、
という長期的な視点に立って考えれば、
敢えて分かってあげないということも本当の優しさであり、
本当の意味で分かり合うための重要なステップと言えるのではないでしょうか。


きちんと話しなさい。
省略せず、一文でしっかり説明しなさい。

と指摘し、きちんと説明させることもまた、
意地悪ではなく、言葉を道具としてしっかり使えるようにし、
ロジカルな思考をするための土台作りとして
とても重要な習慣なのです。


そして、最後に
対話のさまざまなシーンにおいて、
「なぜ?」と問い、それを説明させる癖をつけましょう。

「~が楽しかった」と言うなら、
「お?なんでなんで?どんなところが?」
という具合に普段の会話の中で、
常に、なぜ?を問い、一段会話を掘り下げる癖をつけて
考えることが当たり前、という習慣をつけていきましょう。


そうした習慣が整って初めて、
自ら考える、という行為が定着していくのではないでしょうか。
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