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諸葛正弥の教育論
教育に関する持論や新しい教育のあり方について、教師として、または保護者として、様々な切り口でお話します。(元タイトル:子どもの才能を伸ばす教育を)
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【0021】学習塾と学校の関係(その3)
子どもがなぜ、教師をそのように見るのか。


それは大人の問題です。
大人が、勉強さえできれば良い、という価値観を
言葉にしなくても、行動、環境、評価などで、
作り上げてしまってはいないでしょうか。

良い学校に合格しなければ、良い就職ができなくて
人生の負け組になるぞ。

というのは、もはや古い考え方と言えますが、
けれど、残念ながらそういう価値観は多くの保護者の中に
残っています。

だから、いい学校に合格させることに必死になる。
その競争に乗らなかったら自分だけが負ける、
という感覚になり、まさにチキンレースのようになってはいないか。
また、その不安を煽り、学習塾は利益を優先してきてはいないか。

どの学校に行くか、ではなく
学校で何を成すか、の方が大切なのに。

そうした人生をより良く生きる力を育てるのではなく、
盲目に目先の試験のためだけに学びを利用する構図ができ上がっていく。

だから、
大量の課題をこなさせる塾も増えていき、
その課題をこなしていることで保護者に勉強をさせている
気分と安心感を与えようとする。
さらに、そこから脱落するともうダメであるかのような
錯覚を生み出してもいるのです。

結果として、
そういう勉強しかできない子どもは、
自分で深く考えることもせず、雑にこなす、という
処理だけを覚え、学習ではなく、問題処理の能力にだけ
長けた子どもへ成長していきます。
受かることだけ、が目的ならそれも一手なのですが・・・

そういう子どもの価値観は、
学ぶこと、共有すること、ではなく、
単に問題の答えが当たること、の一点のみ。

それなら、当然、
学校の授業など面白いはずはないでしょう。


極端な例でお話をしていますが、
現実に、私の教室に移ってきた生徒に、
問題の解説をしていると、答えだけしか聞かず、
○×だけをつけて、解き方や考え方に入ろうとすると、
まるで聞いていない、いや、聞いていないだけならまだしも、
「次の答えは何ですか?」と
催促すらしてくるケースもあります。

そういう子どもにとって、
考え方や解き方は重要ではなく、
「当たった」か「外れた」か、が大切で、
だから、○をつけるときも、「できた!」ではなく
「あたった!」というケースがとても多いものです。

学びの本質はどこにあるのか。
受験が目標であっても、それを見失っては、
何のための学力なのか、学びなのか、そもそもの意義が失われます。



しかし、
保護者や学習塾の価値観だけでなく、
今は学校の価値観も変化しつつあり、
私立の中高一貫校がどこも均一した予備校化している
ようにも感じて、大いに危惧しています。

学校の教育理念は存在意義にも等しいはずです。
しかしながら、合格実績を争うあまり、
教育理念を見失い、単に予備校のような授業を
しようとする傾向がある。

確かに、生徒はついてくるかも知れません。
求められる社会のニーズもそこにあるのかも知れません。
しかし、それでは一体、どこが人間教育の芯を培わせてくれるのか。

そうして個々の価値観が、
人として生きることではなく、
システムに勝利することだけを追いかけていく内に、
秩序の中で生きることを忘れた無秩序な大人が増えていく。

その大人に育てられた子どもは、
当然、無秩序を当たり前とした行動をすることでしょう。
どこかでその流れに歯止めをかけて、
教育そのものを見つめ直さなければならないでしょう。




しかし、そのためには、
社会のニーズ、すなわち、保護者の価値観が変わらなければいけません。

変わるためには、受験の仕組みや塾のあり方も変わらなければ
保護者の不安は払拭されることもありませんし、今の流れを
止めることには繋がりません。

しかし、受験の仕組みが変わるには、
入試を受け持つ学校が変わらないといけない・・

ここに堂々巡りの悪循環があるように思います。
どこかで流れを切ることが必要です。

要は、教育に関わるすべての大人の価値観が
変化していかなければ何も変わらない、ということです。


私は偏っているのかも知れませんが、
やはり、学校という場は学びの場であることが軸である、
と思っています。
ですから、結局、学力向上が考え方の柱にはなりますが、
その考え方や手法は変えていかなければならない、
というスタンスです。

学びは、なりたい自分になるための手段です。
どこに入るか、ではなく、何を成すか、のために学んで欲しい。
それが願いです。


では、どうすれば変わるのか・・・
私の浅知恵で解決できるという傲慢な考えはありませんが、
個人的に、その突破口の一つは、
渋谷教育学園幕張高校のように、海外の大学を目指させる流れを
作ることだと思っています。

必ずしも、海外の大学が良い、ということではないのですが、
今までとは異なる軸を基準にして学びを考え直す、
という意味において価値がある、と思うのです。

日本国内の受験戦争の流れから一線を隔すブームをつくる。
これが悪循環からの脱出に必要だと思うからです。


その流れが加速すると、
日本の大学は生き残りをかけ、
その魅力や教育力を高める工夫をすることでしょう。

単に入試を優しくして人気取りをする大学は、
結果として質を落とし、競争力を失っていくでしょう。

ですから、
各大学が入試も含めて、いかに特色を出し、
質を担保するかを考えていくことでしょう。
そして、入試が変われば、高校の予備校化も変わり、
求める人物像も変わり、学校ごとの特色や理念の見直しも
行なわれる可能性があると思っています。

そんなに簡単ではない、とは思いますが、
一石を投じ、変わろうとするきっかけにはなる、とは思います。


そして、
受験とはすでに一線を隔している
公立の小学校もまた、学校の教育力を高める努力をしなければなりません。

生活面はもちろん、
教育目標や理念を共有し、
指導の軸をつくり、学校の中に共通の世界観を作り上げる。
まずは、そこから着手しなければならないでしょう。

個々の教員が学級王国という枠の中だけで
指導をする時代は限界を迎えています。
そうした周囲への無関心を捨て、学校という組織の中で
教員同士が共通の見解と価値観を持ち、
個人単位ではなく環境で子どもを育て上げようとする意識を持つことが、
ディズニーランドに何度もリピーターとして来場してくる
人々が個々のアトラクションではなく、その世界観を味わいたくて集まるように、
学校が生徒を引きつける求心力を持つことにつながると考えています。

多様性を受容する、というのは、
個人ですべてを受け止める、というのではなく、
組織で受け止めることが大切です。

学校が求心力を取り戻す鍵は
そこに新しい価値観を生み出し、子どもを引きつける求心力をつけることです。

エンターテイメントである必要はありません。
ですが、世界観を創るピースの中に、
学びへの工夫と探求による面白さの発見、
という要素は不可欠となることでしょう。

学校である以上、学習の要素を外すことは有り得ません。
勉強だけが人の物差しではない、というのは当然ですが、
学校が果たすべき役割は学問を教える、ということである以上、
それは軸であるべきものです。

そこに、部活や課外活動なども加えて、
多くの価値観を受け止める機能をつくり、
どのような学びを提供するかを組織として考えることも大切です。
子ども達の目が輝いて、一生懸命になれる環境を作るには
どうしたらよいか、が重要なテーマになることでしょう。

ですから、
個人の範疇で授業を作るのではなく、
組織として学びの環境をつくる、授業を創り上げていく、
という発想を持って、教育力の向上を図る環境を目指して
いくことが教育を変えることにつながっていきます。

学校が求心力を回復すれば、
生活面だけでなく、学習面でも引きつけることのできる土台が
形成されていきます。
本来、生活面を指導できる信頼関係があるのなら、
教師がきちんと勉強さえしていれば、
授業で学習面においても信頼関係を構築することができるはずです。

もちろん、
それだけでなく、学力差や発達の違いなど、
多くの課題もあることでしょう。
学校で全てのフォローを行なう、ということは困難である、
という現実もあることでしょう。

そうして溢れる部分をバックアップするために、
民間の学習塾や各種教育機関が存在する、というのが、
本来あるべき環境のような気がします。


いずれにせよ、
学校が、学びという点において、
本来の役割を取り戻し、求心力を高めていけば、
学びの本質に面白さを見出し、自ら学ぶ子どもが増え、
点数を取るためだけの学習塾の存在は不要になるのかも知れません。


そうして育った
大人が学びの本質を知り、
教師となり、保護者となり、
生涯学習の発想をもって、学び続ける姿勢を見せると、
子どもも学ぶことを当たり前の価値観として習慣化していきます。

その上で
家庭教育、学校が、そうして教育力を高める努力をした先には
学校外で学ぶ必要が基本的にない、塾のいらない環境が実現できる
のではないかな、と思います。


この記事に対するコメント
受験勉強と教育
受験勉強と教育を混同しているのだと思います。
入試をうまく突破していくには、現行の制度下では効率よく点数をとることであり、進学を意識すれば点取りに向かうのは仕方がないことだと思います。
多くの塾講師は点取りをおしえているのに、自分たちが教育をしていると錯覚しています。
もちろん、狭い意味での教育、つまり受験教育には違いないですが。
学校教育法では受験勉強の推進をうたっていません。
今の日本は、受験勉強のために教育が犠牲になっていると言えます。

なぜ、本来の教育が疎かになっているかと言えば、文部科学省の官僚たちが、順位が好きだからです。
官僚となっても「あいつは何番だった」という会話が好きなのです。

つまらない受験勉強のために子どもたちは青春が犠牲にされていると言えます。
外国からは「日本は学歴という階級がある」と言われたことがあります。

今の日本の諸悪の根源は官僚制度にあります。
いくら選挙をして、政治家を選んでも官僚政治が変わらないことが、日本を不幸にしていると言えるでしょう。
【2013/10/14 19:02】 URL | dolce #qbIq4rIg [ 編集]

Re: 受験勉強と教育
dolceさん

コメントありがとうございます!
こういうご意見を待っていました。

そうですね、受験勉強と教育の混同、まさにその通りだと思います。
腑に落ちた気がします。

残念なのは、学校が塾化しようとしている
傾向が出てきている、ということです。
点数の取り方を教えることに重きを置くように
なっている先生も少なくないようです。

受験という仕組みがある以上、
学校教育法で受験勉強を推進していなくても、
受験を視野に入れることは仕方のないことなのでしょう・・・
そうであるなら、最大限、受験勉強を通じて、
いかに教育をするのか、を塾関係も含め、
関わる大人が皆で考えることも必要なのではないか、
と思っているのですが、いかがでしょうか。
【2013/10/14 19:19】 URL | moro(諸葛正弥) #- [ 編集]


いつまでも考えているわけにはいきません。
時が経ってしまいますから。
ミサイルが飛んできたのに会議をしようというのが、馬鹿げているのと同じです。

「試験」は試験と割り切って処することです。
今の制度が「点数を取った者が勝ち」なわけですから、試験対策は徹底して点数を取ることを考えます。
「点取り」は勉強ではないということも、子どもに徹底します。
木を植えるとき、今必要なのが即効性の肥料であって、本来の勉強はやがて幹を大きくし、たくさん実をつける基になるものだと説明します。

試験対策は試験に出る問題だけやること。
問題集を何回もやると、出る問題がわかってきます。
だから、はじめに問題集をやって、どんな問題が出るのか、どんな問題ができないのかを知ることから始めます。
こういう対策をするとき、一番問題になるのは「できないこと」ではなく、言ったようにやらない躾の悪さです。

東京学芸大の先生の調査からわかることは、塾通いの生徒と成績の相関関係はないということです。
相関関係の高いのは、基本的生活習慣の生徒が成績がよいということです。

高校もAクラスの生徒が生活習慣が良く、BCクラスになるほど悪いということからもわかります。
【2013/10/14 23:59】 URL | dolce #qbIq4rIg [ 編集]

Re: タイトルなし
dolceさん

コメント有難うございます。

教育は学校の先生だけでなく、
取り巻く大人すべてが主体的に考え、
行動することが大切だと思います。

合意を得るという意味ではなく、
自律するという意味で、
個々の大人が教育に関心を持たなければ
ならないと思っているからなのですが、
馬鹿げている、というのは残念です。


東京学芸大の先生の調査は存じ上げております。
生活習慣は大いに学力と関係すると思います。

大変勉強になりました。
貴重なご意見有難うございました!
【2013/10/15 17:47】 URL | moro(諸葛正弥) #- [ 編集]


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